【コラム】洗濯表示が変わってる⁉ 覚えなくても読める洗濯マークの見方

服のタグについている洗濯表示。

洗濯する前に確認したほうがいいのは分かっていても、いざ見てみると「このマーク、どういう意味だったっけ?」となることはありませんか?

しかも、よく見ると昔の洗濯表示と少し違う気がする……。

※一般財団法人日本繊維製品品質技術センター「取扱い表示一覧」引用

実は、日本の洗濯表示は2016年12月から新しい表示に変わっています。
さらに2024年8月にも一部改正され、現在は43種類の記号があります。
(参考:政府広報オンライン「衣替えの季節です。あなたは正しく洗濯していますか?」)

 

そうなんだ、と思うと同時に、
「43種類かぁ…、やっぱり覚えられないかも…」と感じた方、いますよね?

今回は、そんな方に向けて、覚えなくても読みやすくなる洗濯マークの見方を紹介します。

この記事では、洗濯表示が変わった背景に少し触れながら、洗濯前に迷いにくくなる見方のコツをわかりやすく整理していきます。

 

【この記事でわかること】

  • 洗濯表示が変わった理由
  • 昔の洗濯表示と今の洗濯表示の違い
  • 洗濯表示を全部覚えなくてもよい理由
  • 「×・数字・線・点・四角」の覚え方
  • 洗濯前に確認したい3秒チェック

 

なぜ洗濯表示は変わったの?

ちなみに。
実は以前使っていたものは「日本独自の洗濯表示」だった、
ということをご存じでしょうか。

そこから考えると分かりやすいかもしれません。
そう、洗濯表示が変わった理由のひとつには、衣類の流通がグローバルになったから、と言えます。

今は海外で作られた衣類が日本で販売されたり、日本の衣類が海外で流通したりする時代です。
国によって表示が違うと、見る人にとって分かりにくくなってしまいます。
そこで、日本でも国際規格に合わせた表示へと変更されました。

つまり今の洗濯表示は、世界で通じやすいように変わったということです。

 

日本語入りの表示から、記号中心の表示へ

昔の洗濯表示には、「手洗イ」「ヨワク」「ドライ」「エンソサラシ」など、日本語が入っているものもあったので、昔の表示に慣れている人ほど、「前より分かりにくい」と感じやすいかもしれません。
でも、日本語が入っていなくても、ちゃんと読み方のルールがあるので、安心してください。

今の洗濯表示は、洗濯桶、三角、四角、アイロン、丸などの「記号」を組み合わせて表しています。
基本は、
●形で手入れの種類 を見て、
●数字・線・点・× で条件を見る
だけです。

 

今の洗濯表示は「この条件までならOK」の目印

洗濯表示が変わって、もうひとつ知っておきたいのが考え方の違いです。

昔の洗濯表示は、「こんな洗い方をしてくださいね~」という指定に近いものでした。
一方、今の洗濯表示は、衣類にダメージを与えないための上限表示です。

つまり、
「必ずこの方法で洗ってください」ではなく、
「この強さ・この温度までなら大丈夫です」
という見方になります。

たとえば、洗濯桶の中に「40」と書いてあれば、40℃までの水温で洗えるという意味です。
40℃ぴったりで洗わなければいけない、ということではありません。

表示より強い洗い方や高い温度は避け、表示の範囲内でやさしく扱う。
そう覚えていくと、少し理解しやすくなります。

 

全部を覚えなくても、大丈夫。

洗濯表示の記号は43種類。
…正直、全部覚えるのは無理よ、といいたくなります。

でも、すべての記号を覚えておく必要はありません。
まずは、よく見るポイントだけ押さえればOKです。

 

まず覚えたいのは、この5つ

見るポイント 覚え方 意味のイメージ
× これはダメ してはいけないことを確認する
数字 水の温度 何℃まで洗えるかを見る
やさしさ どれくらいやさしく洗うかを見る
熱の強さ 乾燥機やアイロンの温度を見る
四角 干し方 つるす・平干し・日陰干しなどを見る

この5つだけでも、洗濯前の判断はかなりしやすくなります。

 

まずは“見る順番”を覚えておこう

洗濯表示は、服のタグにいくつかの記号が並んでいます。
基本的にはそれを、左から順番に見ていきます。

そのときに、
【洗う → 漂白する → 乾かす → アイロンする → クリーニング】
という「服を扱う流れ」で並んでいると考えると、ぐっと読みやすくなります。

この流れに沿って、服を扱うときの「条件」が順番に並んでいるのです。

  • 洗う:洗える?
  • 漂白する:漂白剤は使える?
  • 乾かす:乾燥機や干し方は?
  • アイロンする:アイロンは使える?
  • クリーニング:クリーニングは必要?

と確認していく感じです。

これは余談ですが、
子どもの頃に覚えた「すいへいりーべー」のように無理やり語呂にするなら、
【船・白・乾・アイ・クリ】で「せんぱくかんアイクリ」……でしょうか。

ちょっと無理はありますが、洗う・漂白・乾かす・アイロン・クリーニングの順番だけでも覚えておくと、タグはかなり見やすくなります。

 

迷ったら、最初に「×」を見る

洗濯表示で一番先に見たいのは、「×」。
やってはいけないことの確認です。

なぜなら、洗濯で失敗しやすいのは「できることを見落とす」よりも、
してはいけないことをしてしまうケースが多いからです。

 

 

「できること」より「やってはいけないこと」を先に見る

たとえば、
洗濯桶のマークに×がついていれば、家庭での洗濯はできません。
三角に×がついていれば、漂白はできません。
乾燥機のマークに×があれば、タンブル乾燥は避ける必要があります。

全部の記号を読み解こうとすると大変ですが、まずはバツ印を探すだけでも、失敗を防ぎやすくなります。

洗濯表示は「できること」より、「やってはいけないこと」から見る。

これだけでも、かなり覚えやすくなります。

 

洗濯桶は「数字=温度」「線=やさしさ」で読む

次に見るのは、洗濯桶のようなマークです。
これは、家庭で洗濯できるかどうかを示す記号です。

ここで覚えたいのは、
数字は温度、線はやさしさ、
という考え方です。

 

数字は「何℃まで洗えるか」

洗濯桶の中にある数字は、洗濯温度の上限を表します。
たとえば「30」と書いてあれば、30℃を限度に洗うという意味です。

お湯のほうが汚れが落ちそうだからといって、表示より高い温度で洗ってしまうと、縮みや色落ちにつながることもあります。

 

線は「どれくらいやさしく洗うか」

記号の下にある線は、洗い方の強さの目安です。
線が1本なら弱い処理、2本ならさらに弱い処理を意味します。

生活の中では、標準コースではなく、おしゃれ着コースや手洗いコースなど、衣類に負担がかかりにくい洗い方を選ぶイメージです。

表示の見方 覚え方 洗うときのイメージ
数字 温度 何℃まで洗えるかを見る
線1本 やさしく 弱めのコースを選ぶ
線2本 もっとやさしく デリケートな衣類として扱う

数字は温度。線はやさしさ。
これだけ覚えておくと、洗濯桶のマークがぐっと読みやすくなります。

 

点は「熱の強さ」と覚える

洗濯表示には、点がついている記号もあります。
この点は、主に乾燥機やアイロンの温度を考えるときに出てきます。

覚え方はシンプルで、点が多いほど、熱に強い。

 

乾燥機の点は、低温か高温かの目安

タンブル乾燥の記号では、点が1つなら低温、点が2つなら高温を表します。
乾燥機を使いたいときは、まず乾燥機のマークに×がないかを確認し、そのうえで点の数を見て温度を判断します。

 

アイロンの点も、温度の目安

アイロンの記号でも、点は温度の目安です。
点が少ないものは低温で。点が多いものは、比較的高い温度まで使えると考えます。

点の数 覚え方 イメージ
点1つ 低温 熱に弱め。慎重に扱う
点2つ 中〜高め 表示に合わせて温度を調整
点3つ 高温までOK アイロン表示で見かけることがある

細かい温度まで毎回覚えるのは大変ですが、普段の洗濯では、
まず点が少ないものは低温、点が多いものは高めの温度までOK、
と覚えておくと分かりやすくなります。

 

四角は「乾かし方」のマーク

四角いマークが出てきたら、乾かし方を見るところです。

乾燥の表示には、タンブル乾燥と自然乾燥があります。
タンブル乾燥というのは、家庭用のドラム式洗濯乾燥機やコインランドリーの乾燥機など、衣類を回転させながら温風で乾かす方法です。

自然乾燥の記号では、四角の中にある線で干し方を示します。

 

縦線はつるす、横線は平らに置く

ざっくり覚えるなら、
縦線はハンガーなどでつるして干す。
横線は平らに置いて干す。
斜線が入っていたら日陰で干す、
というイメージです。

記号の見方 意味のイメージ
縦線 ハンガーなどでつるして干す
横線 平らに置いて干す
斜線 日陰で干す

ニットや型崩れしやすい衣類は、ハンガーにかけると伸びてしまうことがあります。
そんな衣類に「平干し」の表示がある場合は、平らな場所に広げて乾かすと安心です。

 

マル(〇)は「×」がなければ、クリーニング屋さんに任せよう

そして最後に〇。マルいマークが出てきたら考えることは2つ。

✕がなければ、クリーニング屋さんにお任せする
✕があれば、家で洗うか、「手入れ」という手段

円に書かれたPやFやWは、ドライクリーニング処理やウエットクリーニング処理を意味します。
でもそれらは、クリーニングの専門店が使う特殊な有機溶剤を使った洗濯方法。
家庭の洗濯機や洗剤で行えるものではないので、洗濯のプロに任せましょう。

クリーニング 洗濯桶 結論
クリーニングに出してもいいし、
家庭での「水洗い(手洗いまたは洗濯機)」でもいい
家庭での「水洗い(手洗いまたは洗濯機)」で洗うのが基本
基本的に家庭でもクリーニング店でも洗えない繊細な素材。
無理に洗うと縮みや型崩れが起きるため、普段からのお手入れで対応を
※高級な皮革、リアルファー、特殊な装飾付きなど

 

洗濯前の3秒チェック

洗濯表示をじっくり読む時間がないときは、次の3つだけ確認してみてください。

チェックすること 見るポイント
洗ってはいけないものではないか 洗濯桶に×がないか
やさしく洗う必要があるか 洗濯桶の下に線がないか
乾燥機やアイロンは使えるか 乾燥・アイロンの記号に×がないか

特に、新しく買った服、ニット、デリケートな素材、色落ちが気になる服は、
洗う前に一度タグを見ておくと安心です。

反対に、いつも洗っている普段着まで毎回すべて確認しようとすると、洗濯そのものが面倒になってしまいます。
大切なのは、気になる服だけでも、失敗しやすいポイントを確認すること。

「×はある?」「線はある?」「熱は大丈夫?」

この3つを見ておくだけでも、洗濯の失敗は減らしやすくなります。

 

まとめ

  • 洗濯表示は、2016年12月から国際規格に合わせた新しい表示に変わっている
  • 今の洗濯表示は、記号中心で「この条件までならOK」を示す上限表示
  • すべてを暗記しなくても、見る順番と基本の考え方を知っておけば大丈夫
  • まずは洗う → 漂白 → 乾燥 → アイロン → クリーニングの順番で見る
  • ×はダメ、数字は温度、線はやさしさ、点は熱の強さ、四角は乾かし方と覚えると分かりやすい

洗濯表示は、記号の数だけ見ると少しむずかしく感じます。
でも、全部を覚えようとしなくても大丈夫です。

まずは「見る順番」と「よく出てくる記号の意味」だけ。
そこが分かるだけでも、洗濯前の迷いは減らしやすくなります。

 

おまけ

さて。最後にクイズです。
下の写真の取扱表示には何と書かれているでしょうか?
ヒントは【洗う → 漂白する → 乾かす → アイロンする → クリーニング】です。


お気に入りの服を長く着るために、少しだけタグを気にしてみてください。

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